■地震時の液状化現象
地盤は、その上にある地層の重量によって、土粒子間の摩擦力が増し、安定性を保っている。砂を多く含む砂質土や砂地盤は、地下水位が高い場所では地震のような連続した振動(繰り返しせん断)が加わると、粒子どうしの噛み合わせが外れ、体積を減少させようとする結果、間隙の水圧が上昇し、地盤の強度が失われる。強度が0になったとき液状化現象が起きる。この時、間隙水圧は土被り圧(全応力)に等しくなって、地盤は急激に耐力を失い、液体状となる。これは波打ち際などで水が押し寄せるまでは足元がしっかりとしていても水が押し寄せた途端に足元が急に柔らかくなる状態に似ている。また、雨上がりの地面を踏み続けると、地面に水が吹き出てくる状態にも似ている。
液状化現象によって、地盤は急激に支持力を失う。建物を固定する際の基礎や杭の種類は地盤の状況に対応して多種存在するが、適当な支持層に打ち込む支持杭とは異なるような摩擦杭ではその摩擦力が失われるため、建物が傾く不等沈下を生じる場合がある。重心の高い建物や偏心した建物では不等沈下が生じやすく、阪神・淡路大震災でみられたように、中高層建物が転倒・倒壊に至る場合がある。
以下に液状化が発生しやすい地盤の条件を示す。
粒径 0.1mm〜1.0mmの砂地盤。 ただし、それより土粒子の小さい土(いわゆるシルトや粘土)でも塑性の小さい地盤では液状化を生ずる場合もある。 また砂より大きな小石(れきと呼ぶ)を含んでいる場合でも液状化が見られている。
砂の密度が相対的に小さいこと(地盤が緩いこと)。 水中で堆積した地盤は通常ゆるくなっているので液状化しやすい。
地下水位が浅いこと。 水がないと液状化は生じ得ない。
地震などの振動が加わること。 地震でなくても、海岸の砂浜で波の力で液状化が生じる事もあります。 また建設工事などの連続した振動が加わると、その繰り返しせん断によって液状化現象が 生ずる事がある。
■地下水の質的、量的な性状を把握

■地震災害時
液状化自体により死傷など人命への直接被害が生じることはあまり報告がないが、建物や構造物の基礎である地盤が破壊されるので都市機能や生活に与える影響はとてつもなく大きくなる。
典型的被害として以下の事例がある。
家やビルが傾いたり、最悪の場合には倒壊、各種構造物の破壊。
道路のひび割れや崩壊・崩落による通行不能。
地面が液状化で数メートル以上滑り(側方流動という)、構造物の破壊や橋脚がずれることによる落橋。
ガソリンスタンドのタンクや上下水道のマンホール等軽いものが浮き上がることにより地表に出現、使用不能に。
港の施設は特に液状化に弱く、港湾の機能不全。
水道管、ガス管等の地下埋設物や電線、電話線等のライフラインの切断。
■地下水コントロールセンター